日本サッカーは、長年1つの壁に悩み続けてきた。フィジカル、スピードという一朝一夕には埋まらない壁だ。
中田英寿や中村俊輔という一部の例外を除き、欧州のトップリーグに移籍した多くの日本人選手がこの壁を乗り越えられず、短期間で日本に出戻る時期が続いた。
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そんな中で、ハンデと思われていたスピードを武器に、欧州を席巻するプレーヤーが現れた。それが、香川真司だ。
プレーのスピード、考えるスピード
17歳でプロ契約。しかしそのスタートはJ2セレッソ大阪であり、デビュー当時はそれほど期待された存在ではなかった。ポジションもボランチで、運動量が武器の汗かき役、というのが売りだった。
しかしブラジル人監督、レヴイー・クルピがその才覚を見出すと、攻撃的な2列目にポジションを移し、一気に才能を開花させた。
彼のプレーの特徴は、シンキングスピードの早さ。次に何が起こるのか、どうすべきかを瞬時に判断し、相手より一瞬早く動き始める。そのため仮にディフェンダーにマークされていたとしても、簡単にフリーでボールを受けることができる。
また、アタッキングサードに入ってからの瞬発力と、トップスピードでのボールコントロールの正確性も傑出したものがある。170センチ73キロと決して大柄では無い香川が、ブンデスリーグで活躍できる要因がここにある。
人を使うプレー、人に使われるプレー
ドリブラーにありがちな球離れの悪さも無い。これはセレッソ大阪時代、乾貴士(現ボーフム)やカイオ(現横浜FC)など、気心の知れたパートナーに恵まれたところが大きい。
一人でも力を発揮し、パートナーとも良い関係を築けるメンタリティーゆえに、どのチームでも親和性が高く、孤立することがない。
2009年の札幌戦では5人のディフェンダーとゴールキーパーを置き去りにしてゴール。解説者は「今のうちに香川のプレーを見ておくことです。数年後には日本にはいないでしょうから」と唸った。2年後、予言は現実になる。
日本人のストロングポイントを示した男
2010年に戦いの場をドイツに移してからは、より、いい位置でボールを受けるプレーに磨きをかけている。
競り合いになれば体が大きい外国人選手が勝つ。それを回避するため、自分が優位に立つ間合い、スペースを作り出すのだ。
そうしてディフェンダーが体を寄せる前に、シュート、パス、ドリブルを完成してしまう。
香川のゴールシーンを見ると、どれも比較的簡単にシュートを決めているように見える。フリーな位置からのシュートシーンが多いからだ。
http://www.youtube.com/watch?v=6mHE8lRyKc0
しかしそこだけを見たのでは、香川の真の凄みを感じ取ることはできない。その一手前、二手前の動き出しこそが、彼の真骨頂なのだ。
一瞬でトップスピードに乗る加速性、シンキングスピードの早さ、チームで組織を崩す意識、日本人が気づかなかった日本人である強みを示した男、それが、香川真司だ。
香川のフィギュアも人気急上昇!
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